第156回「芥川賞」候補に、社会学者・岸政彦氏の初小説
文=新文化編集部
日本文学振興会が12月20日、発表した。芥川賞候補には、『断片的なものの社会学』(朝日出版社)で「紀伊國屋書店じんぶん大賞2016」1位を獲得した社会学者、岸政彦氏の初小説「ビニール傘」が入った。2012年、13年の直木賞候補にあがっていた宮内悠介氏は、「文學界」に発表した「カブールの園」で芥川賞候補に選出された。
直木賞は、恩田陸氏が『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)で6回目の候補入り。SFや歴史小説を数多く発表してきた冲方丁氏は、現代ミステリー『十二人の死にたい子どもたち』(文藝春秋)でノミネートされた。選考会は2017年1月19日、東京・築地の新喜楽で行い同日発表する。候補作は次の通り。
【芥川賞】
加藤秀行「キャピタル」(「文學界」12月号)
岸政彦「ビニール傘」(「新潮」9月号)
古川真人「縫わんばならん」(「同」11月号)
宮内悠介「カブールの園」(「文學界」10月号)
山下澄人「しんせかい」(「新潮」7月号)
【直木賞】
冲方丁『十二人の死にたい子どもたち』(文藝春秋)
恩田陸『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)
垣根涼介『室町無頼』(新潮社)
須賀しのぶ『また、桜の国で』(祥伝社)
森見登美彦『夜行』(小学館)