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「カレーライフ」
【集英社】
竹内真
本体 1900円
2001/3
ISBN-4087752828
今井 義男
評価:D
切実さが足りない。店舗を前もって父親が用意してくれているというお膳立てと、整いすぎた人物配置がその一因である。主人公がカレー屋を始めようとする動機も、それを決意するまでの経緯も現実感に乏しく、外国にいる従兄弟の協力を求めてアメリカ、インドと飛び回るカレー行脚には安易な印象しか残らなかった。行く先々での出会いと発見が小説の生命線だったのだろうが、この種の<探求物>に欠かせない知的興奮もいま一つである。例えば沖縄の食材やインドのスパイスに関する薀蓄は、どれも別に目新しいものではない。わざわざ現地に行かずとも調べられることばかりである。祖父のカレーにまつわる謎にしても、<黄金伝説>と称するにはあまりにスケールが小さすぎて拍子抜けした。
小園江 和之
評価:D
たいへん勉強になりました。アメリカのバーモントにはバーモント・カレーは存在しないかどうか? なんて突然訊かれたら、たしかに即答できないもの。ただねえ、あまりにも都合よく必要な人間が登場するのも一度や二度ならいいとしても、ちょっと。そのくせ、小説現代新人賞受賞作『神楽坂ファミリー』でみせた圧倒的なテンポとイキのよさがいまいち感じられないんですよ。カレーについての講釈ってのはカレー好きには苦にならんかもしれないけど、「ま、嫌いではないっすよ」程度の読者にはちょいと文字を追うのが辛いんじゃないかな。やっぱりこれ長過ぎるんだと思う。
松本 真美
評価:C
前作『粗忽拳銃』は好きだった。進みたい方向はおぼろげに見えているものの、まだまだ途上の若者を、奇をてらわず、かといってお約束ワールドでもなくリアルに描いていて好感が持てた。今回も途上ヤング(!)の世界。…ってなわけで期待し過ぎたかも。つまんないわけじゃなかったが、長さの割に物足りなかった。最初からエンディングが決まっていて、そこにいたる過程にスパイスの効いたチェックポイントや障害を設けたり、色や肉付けをした<意図>がなぜか時にあざとく感じられた。なんでだろ?それ自体は普通の小説の書き方なんだろうに…。登場人物達が書き手の内側にい過ぎる印象だからかも。夢に向かって踏み出そうとする人間を自然というか真摯に描こうとするあまり、却って気合が透けて見えたか。ちなみに、意外とカレーにはそそられませんでした。
石井 英和
評価:E
カレ−店開業物語らしいが、主人公は突然アメリカやらインドやらに出かけてみたり、何故か家族史探究に入れ込んだり、行動が支離滅裂。インド行きは納得できる行為のようだが、食堂でカレ−を食ったりするだけで、インドの人々と深く関わり、何らかの啓示を受ける場面とかがあるわけではない。インドの描写も、いわゆる「アジア旅もの本」で何度も何度も繰り返し報告されてきたエピソ−ドの使いまわしみたいだ。登場人物たちの性格設定も薄味でもの足らず。特に劇的な事件も起こらないし、若者たちの交わす議論も、形通りのものでしかない。この、すべての事象を浅く通り過ぎるのが今日の若者風、という事なのか?初めに提示された「謎」は、正体が明かされてみれば物語の本線とは響き合わず、ちぐはぐな感じ。ついに小説としての面白味は見つからなかった。
中川 大一
評価:C
「それってカレーの話し?」「うん」「カレーライスのカレー?」「うんうん」「フィクション? ノンフィクション?」「青春小説」「えっ?」「若いイトコたちが、じいさんのカレー屋を再興しようと、味を模索しつつアメリカやらインド、沖縄やらを旅する物語」「沖縄?」「メニューにラフテー(沖縄の豚肉料理)入りカレーがあるんやね」「へえー、美味しそうやん」「昆布出汁にカツオ出汁」「うーん」「インドのスパイスもたっぷり」「あー」「泡盛で煮込んだ豚角」「くー、たまらん」「確かに、腹のへってる時に読むと、ツバキがずびずびわいてくる」「汚いなあ」「でもなあ、展開のわりにちいと長すぎて……」「長すぎて?」「読んでる間にせっかくのカレーが冷めてしまうで」「ザブトン全部よこせ!」
唐木 幸子
評価:B
カレー屋さんを開くだけの話をよくこんな大作に書けるものだ。しかしアメリカからインド、沖縄、と主人公達が飛んで回るせいか読んでいて退屈はしない。軽いテンポといい会話が多いところといい、森絵都の男性版といった雰囲気だ(森絵都はこんなに1冊が長くないけれど)。退屈持て余してるような気分のときにポテトチップでも食べながら読んでいたら、そうだ、カレーでも作ろう!という幸せな気持ちになれたのだろうが、私はよりによって映画『ハンニバル』を見た直後に読み始めたので、この本に漂う平和にちょっと付いて行けなかった。でも「おでんカレー」と「ベーコンアスパラカレー」は美味しそうだったなあ。
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