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夜は短し歩けよ乙女
森見 登美彦(著)
【角川書店】
定価1575円(税込)
2006年12月
ISBN-4048737449
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
小松 むつみ
評価:★★★★
とても、楽しく読んだ。
奇想天外でミラクルな出来事を、持ち前の天然っぷりで飄々と楽しみながらわたっていく「私」。一方、私に恋する「先輩」は、彼女を追いかけてる先々で巻き起こる不測の事態に飲み込まれ、巻き込まれ、取り込まれながら、ほうほうの態で切り抜けていく。その好対照さが絶妙でおもしろい。
まずは大きな箱を作って、そこに大仰な舞台装置を作って、その説明から始まる奇想天外には少々辟易してしまうが、フラフラ歩いていたら、いつの間にかなんだかおかしなところにいたのよね、という感じに転がるミラクルには、あれよあれよと、喜んで巻き込まれてしまうのだ。
同人誌チックで、そこはかとなく乙女な香りもする独特の文体も、古都京都を舞台にした森見氏独特の世界観と見事に融合している。ぜひ続編を期待したい。
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川畑 詩子
評価:★★★★★
愛らしくて、読むとお腹の底が温かくなるような味わい。作中の偽電気ブランの味のごとしです。
京都の春夏秋冬を舞台に繰り広げられる、「黒髪の乙女」と「先輩」のすれ違いと冒険。
妄想気味な大学生、純粋無垢で好奇心旺盛な黒髪の乙女、魑魅魍魎な老若男女と役者が大集合で、さらにうっそうとした糺ノ森や、古い木造3階建ての洋食屋さんや、下鴨神社境内で催される古本市などなど、何かが起こりそうな気配に満ちたロケーションも満点です。
偶然を装い彼女を追うことほぼ一年。激しく外堀を埋め続ける先輩。彼の心の中の討論会が傑作。「彼女へのお付き合い申し込み」の提案をめぐって、脳内議場は興奮の坩堝と化す。いわく世の風潮に流されているだけだの、現実逃避だの、猥褻なことで頭がいっぱいだの。可笑しいだけではなく、昔の自分の日記を読むような気恥ずかしさが良い味だしています。討論などぶちこわしてついに一歩を踏み出すくだりに喝采をおくり、人が出会う幸せを非常に気持ちよく堪能させていただきました。
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神田 宏
評価:★★★★★
「最近、何か京都あつくねぇ」と読書好きの諸氏と交わしていた矢先である。厳寒のこの季節、彼の地が暑い訳はない。「京都」を舞台とした新刊本があついのだ。そこに本書である。あつい。ボーイミーツガールの青春が熱い。古書を巡る壮絶灼熱バトルが暑い。そして主人公の天然少女の優しさが篤い。
主人公の「黒髪の乙女」に恋をした大学のクラブの「先輩」。それぞれの語りで語られる物語は、不思議に満ちている。「満艦飾の三階建電車」が山車のように町を練り歩けば、そこに住むは「李白」という謎の翁。その翁と「偽電気ブラン」の飲み比べに巻き込まれる「乙女」。そうかと思うと、「乙女」の思い出の本を巡って「李白翁」の主催による「火鍋」を食べる灼熱バトルに巻き込まれる「先輩」。荒唐無稽で何じゃこりゃ?ってな感じなのだが、何か妙な懐かしさと既視感があったりして、さすが、古都京都は日本人の心の故郷だ。この面白おかしな物語を優しく包み込むような素地はまさに京にあり。同じ京都を舞台にした万城目学の傑作、『鴨川ホルモー』にはまったあなた、読まな、損しますえ。と、おっさんは彼の地へ恋慕の思いを抱きながら、神谷バーの電気ブランで思慕の熱いため息をひとつ。
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福井 雅子
評価:★★★★
大学のクラブの後輩「黒髪の乙女」に「先輩」が恋をし、天然キャラで素直な彼女と純情でややズレてる先輩の恋の回り道(?)にユーモラスな友人知人たちが絡んで、珍事件が続発する。京都を舞台にした二人の恋が、「黒髪の乙女」と「先輩」によって交互に一人称で語られる。
ユーモア溢れるストーリーも面白いが、独特のリズムを持つ独特の語り口と、ユーモラスで魅力的な人々が織りなすちょっと不思議なファンタジック・ワールドに浸るのがこの作品を読む醍醐味である。夜の先斗町に満艦飾の不思議な三階建て電車で登場する李白さんなどは、どこか『千と千尋の神隠し』を彷彿とさせ、宮崎駿の世界に通じる「かわいくユーモラスで独特の味わいを持つ極上のファンタジー」に仕上がっている。
ここまで独自のスタイルを確立していて、しかもそこで表現される世界がこんなにも魅力的であることに驚く。このスタイル、この世界に馴染める人にはたまらなく魅力的な作品だと思う。
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小室 まどか
評価:★★★★★
三日三晩考えたのだが、どうやらこれが、いまのところ私の理想の恋愛小説第1位であることにまちがいはなさそうだ。このキテレツさと、わかる人にしかわからないパロディ満載の語り口、こたえられない。目につくものすべてにいちいちストーリーを紡ぎ出さねば気がすまなかった夢見がちな中高生の頃の空想力が、おそらく人生で一番楽しい猶予期間であった大学時代という翼を得て、“恋”という万人が心躍らせる風に乗って、一気に飛翔したらこんな感じだろうか。
冒険心あふれる新入生の黒髪の乙女と、彼女に心奪われ外堀を埋めるのに腐心する先輩とが、すれちがいながら右往左往するのは、夢とうつつが入り混じってもおかしくない京の街とくれば、お膳立ても完璧だ。先斗町、古本市、学園祭……と舞台を移しながら、代わるがわる乙女と先輩が語るお話は、「偽電気ブラン」の酔い心地にも似て、ちょっぴり不思議、ふわふわと幸せで、とてつもなく愉しい。
こんなに純真で、ここぞというときには空も飛んじゃうオトコ気のある先輩と「何かのご縁」で出逢いたいものです。
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磯部 智子
評価:★★★★★
面白すぎる。私は心底ホッとした。ついにデビュー作にして笑死寸前に追い込まれた『太陽の塔』超えを果たした。片思いの妄想から一歩踏み出すべく妄想を巡らす日々の楽しさが描かれワクワクしながら読んだ。相変わらず作家が慣れ親しんだ京都が舞台。最初はアンソロジーの中の一作として、次は課題本として、そして今又読んだが、やはりどこまでも可笑しく、この本の良さを知るには読むしかないと思う……が少しは具体的に書いてみる。登場人物の造形が抜群に面白い、衒学趣味炸裂の古風な文体、その行間からくすくすと漏れ出す笑い、男子の純情と女子の天然のすれ違いの妙味など、どれをとっても絶妙のボケと突っ込み視線の応酬が繰り返される。先斗町、糺の森、「古本市の神」「李白さん」現実の京都と奇天烈な設定が絡み合い更に広がりを見せ、それでもやはり恋愛小説に着地するから嬉しくなる。彼女という「城の外堀を埋め、更に困難な課題へ挑む」姿は、森見さんにも重なって……永遠に学生と妄想を書き続けようとかまわない、勿論何を書いてもかまわない、こんな楽しい作家がどこにいる。これも「何かのご縁」だと私はずっと読み続けよう。
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林 あゆ美
評価:★★★
ボーイミーツガール、舞台は京都。魑魅魍魎と書きたくなるようなヘンテコな人間が京都の夜を闊歩し、少年は少女に恋をする。が、当の少女は?
少女といっても未成年ではありません。なにせ彼女は酒豪です。「お酒飲みたい」と夜の街を歩いているうちに、酒豪だからこそできる人助け(?)もします。それは三階建電車に乗っている金貸しの李白さんと酒比べをすることなのですが、この李白さんがまたいい味だしてます。宮崎駿の「千と千尋の神隠し」に出てくる神様の温泉宿のような三階建電車が私の脳内スクリーンに写し出され、「美味しく酒を飲めばよろしい」李白翁の言葉が美しく響きます。おっと、お酒がメインの話ではありません。黒髪の酒豪(しつこい)の彼女を追いかける、そっちがメインなのです。追いかけて、近づいたと思っても、彼女の視界にはまったくカレが入ってこず。ひたすら外堀を埋める行為を続けるカレの後ろを読み手の私もひたすら追いかけていく読書でした。そうそう、表紙の李白電車がとっても粋で乗ってみたくなります。
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