アインシュタインはロックンローラーだった~『あなたにもわかる相対性理論』
- 『あなたにもわかる相対性理論 (PHPサイエンス・ワールド新書)』
- 茂木 健一郎
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学校を中退し、社会に反発し、刺さったら痛そうな飾り付きの黒い皮ジャンを着ている...。ロックンローラーと言えばそんな少々浮世離れしたような人を思い浮かべるでしょう。しかし、「量子力学」「統計力学」「相対性理論」と物理学の革命を築いたアインシュタインがロックンローラーだったことはあまり知られていません。しかも学校を中退し、権威にことごとく反抗する筋金入りのロッカー。
それはアインシュタインがドイツの中等教育期間ギジナジウムに通っていた時のこと。ドイツの規律重視の教育、丸暗記を強要する勉強法にアインシュタインは常に反発。当時ギジナウムの卒業証書を持たないとその後の進学や就職に致命的に不利となってしまうにも関わらず、中退してしまったそうです。今で言う高校中退みたいなもの。しかしアインシュタインは将来に対し決して悲観的にはならなかったそうです。何故なら数学に確固たる自信があったから。
「現状は否定するが、それを強烈な肯定によって、さらなる高次へと導いていく」。このような「体制側」にならない、ロックンローラーばりの生き方から革命はもたらされるのだと脳科学者の茂木健一郎さんが著書『あなたにもわかる相対性理論』で述べています。世紀の大発見がどのような人のどのような生き方から生まれたのか。権威を振りかざすことなく、自分の信じる道を進んで行ったアインシュタインの姿は死して尚その背中で語っているよう。
アインシュタインと言えば有名な話がもう一つ。最近、コーヒーのCMで見かけた人も多いはず。「タイム」を飾ったあの舌を出したお茶目な顔。そう言えばローリングストーンズの有名なマークは唇と舌を出したマーク。大ヒット映画パイレーツオブカリビアンのジョニー・ディップ演じるジャック・スパロウも舌を出してあっかんべぇをよくしてるし。しかも全員時代の最先端を走っているときたら、実はみんなアインシュタインに対してのオマージュだったりして。