日本は来年のW杯で勝てるか~『「51歳の左遷」からすべては始まった 』
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- 川淵 三郎
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試合終了の長いホイッスルが鳴り響き、肩を落として引き揚げる日本代表の選手たち。しかし中田英寿だけは1人ピッチに残って寝転び、タオルで顔を覆いなかなか起き上がろうとしなかった。鮮明に覚えている人も多いだろう、06年ドイツW杯グループリーグ最終戦でのことだ。
逆転負けに引き分け、そして惨敗と一勝も手に出来ず「日本の実力」とういのを思い知らされた大会。「戦略システムが機能していなかった」「選手間にモチベーションの差があった」等の敗因が分析される中、川淵キャプテンこと川淵三郎氏は敗因をずばりこう述べている。「ジーコは日本選手を信頼し過ぎていた」と。
ジーコはピッチでも宿舎でも選手に具体的な指示を出していなかったそうだ。不思議に思った川淵氏がそれを尋ねると「それは言わなくても、彼らはプロだ。心の中では分かっているのだから、いつか必ずできる」と繰り返していたそう。しかし川淵氏は「以心伝心には限界がある」、「ディスカッションを繰り返すことが大切だ」と断言している。
51歳でまさかの左遷にあい、サラリーマン生活から一転、サッカー界のために奔走し続けた川淵氏。上に立つ者の心得を、サッカー界での経験だけでなくサラリーマン時代の失敗談、成功談も交えて伝えている。また「オシム監督」失言秘話や、川淵氏を「独裁者」と言い放ったナベツネさんこと渡邉恒雄氏との火花の全貌も必見。
いよいよ来年の6月に迫ったW杯。開催国の南アフリカはスタジアム建設が遅れているようだし、最大都市ヨハネスブルグでは1日平均50件の殺人事件が起きているとか。今回は「南アフリカを信頼したことが間違いだった...」なんてことにならないよね?