恋愛はお互いに足りない部分がなくてはダメ~『催眠恋愛術』

催眠恋愛術 ―女心を誘導する禁断のテクニック
『催眠恋愛術 ―女心を誘導する禁断のテクニック』
林 貞年
現代書林
1,470円(税込)
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 誰もがほしくなるテクニックの1つに"モテるためのテクニック"があります。経営アドバイザーで催眠セラピストの林貞年氏による、簡単にできるモテるテクニックを紹介しましょう。

 以前、林氏はコンサルタントをしている会社の秘書と、食事にいく機会があったそうです。とても上品で綺麗な方です。この日はプライベートなので、別にビジネスの話をする必要はなかったのですが、彼女はビジネスに対して意欲的な人で、成功者や成功哲学にとても興味を持っていました。

 「林さんは、なぜそんなに活動的で行動力があるのですか? 私が出会った成功者はみんな死ぬか生きるかの苦悩を経験して、それが転機になって成功の道を歩み出しているのですが、林さんも同様のことがありましたか?」

 この日も彼女はこんな話をしてきました。そこで林氏は「思い当たる節がないんですが......」と答えたそうです。

 なぜならば、もう少し彼女に興味をもってもらいたかったから。もし、林氏が「はい、私もそのような苦悩を味わいました。私が成功の道を歩みはじめたのはそれがきっかけです」と言うと、彼女は林氏を悟ってしまい、興味をなくしてしまう可能性があったからです。

 林氏という人間に関心を持ったままでいてもらうためには、彼女から見て理解できない部分がなくてはなりません。"彼女の理解という枠の中に完全に入ってしまってはダメ"なのです。彼女は「成功者はみな苦悩を経験し、転機を迎えている」といった思考枠を持っています。彼女は無意識のうちに、林氏を"理解という枠にはめ込もうとしている"のです。

 つまり、林氏という人間を攻略して早く潜在意識をすっきりさせたいので、彼女は自分の思い込みと一致する答えを期待して林氏に質問してきたのです。"この人は、こういう人間なんだ"と悟った瞬間から興味は薄れていくもの。"恋愛はお互いに足りない部分がなくてはダメ"。

 完成された自分になるのも間違いだし、完成された相手を追い求めるのも間違い。おたがいに足りない部分を成長させる過程を楽しむことが、恋愛を長続きさせる大切な要素だと林氏は話します。

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