優秀な人材はコピーの取り方で分かる~『<就活>廃止論』
- 『<就活>廃止論 (PHP新書)』
- 佐藤 孝治
- PHP研究所
- 777円(税込)
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2008年秋のリーマン・ショックをきっかけとする世界不況で、2010年度も続くと見られる「就職氷河期」。民間調査会社「帝国データバンク」によると、全国2万1750社を対象に今年度の採用について2月中下旬にアンケートを行った結果、回答した1万624社のうち、2010年度に正社員を「採用する予定がない」と答えたのは5050社で47.5%。同社が調査を始めた05年2月以降、過去6回の調査では最悪の結果となったそうです。
しかし「就職氷河期」なのに、多くの企業からの内定を獲得している人っていますよね。いわゆる「出現率5%の優秀人材」。企業が思わず「採用したい!」と感じる人材とは「自分で考え行動できる人」と話すのは『<就活>廃止論』の著者、佐藤孝治さん。では、具体的にどのような人を指すのでしょうか?
佐藤さんは「コピーの取り方で判断できる」といいます。
「このコピーを10部お願い」と後輩に頼みました。あなただったら、以下の誰と一緒に仕事がしたいですか。
【Aさん】仕事をして10分後に「さっき依頼したコピーはどうなった?」と聞くと、「すみません、別の仕事を頼まれてしまって、忘れてました」
【Bさん】「コピー10部お待たせしました」とデスクまで持ってきてくれたが、紙がきれいに整っておらず、ホチキスをとめる位置もバラバラ。
【Cさん】「コピー10部お待たせしました」とデスクまで届けてくれたコピーはきれいに整っていて、ホチキスは書類を開きやすい位置でとめられている。
【Dさん】コピーを持ってデスクに来て、「先輩のスケジュールを確認したところ4階の会議室で会議のようですが、会議室に並べておきますか?」と質問。
【Eさん】「参考資料として、昨年のマーケティング結果もあったほうが分かりやすいと思うのですが、そちらも用意しますか?」と質問。
一目瞭然ですよね。大学生は、「まだ社会人じゃないから」とは言わず、部活やサークル、アルバイト先などで用事を頼まれた時の自分の行動と照らし合わせてみるといいかもしれません。
社会人のあなたは、あらためて自分の仕事ぶりを見直してみてはいかがでしょうか?