自分の葬式はどうしてほしい?~『葬式は、要らない 』
- 『葬式は、要らない (幻冬舎新書)』
- 島田 裕巳
- 幻冬舎
- 777円(税込)
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全国平均231万円。
この金額、一体何にかかる費用だか皆さん想像つきますか。実はこれ、お葬式にかかる費用なんです。これは世界と比較してみてもダントツの1位。他の主要国と比べると一桁は違ってきます。
その中でも、高額なのが戒名。10万円を超えることはザラで、高いものだと100万円。更には500万円なんて値が付く戒名もあるというから驚きです。
そもそも戒名とはかなり曖昧なもの。日本仏教の中心的な宗派である天台宗の天台宗務庁では、戒名について「その人間が仏教徒になった証として授かるもの」と説明しています。かたや、「ブッディストネーム」や「あの世へ行く時の"パスポートの名前"」なんて言い方もあるようで、結局のところ理由がはっきりしないものに高額をお金を支払っている人がほとんどなのです。
私の知人も身内を亡くした時、突然の訃報に気が動転。悲しみにくれお葬式の準備も手につかずにいると、病院から「こちらで葬儀社をご紹介しましょうか」と言われほぼ丸投げのような形でお願いしたら、それは高額なお葬式になってしまったんだとか。しかしその後、「調べてみたらこんなに高くなくてもちゃんとできるところがあった」と嘆いていました。
「死」とは誰もが必ず通る道。だけどやっぱり人とお別れするという現実を口に出すことはもちろん、想像もしたくないものです。でも絶対に避けられないことですから、家族間で「自分が死んだらこうして欲しい」という意思を、元気なうちからちゃんと話しておいた方がいいようです。それは決して不謹慎なことではなく、身近にいる大切な人のためを思えばこそなのですから。