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バイティング・ザ・サン
【産業編集センター】
タニス・リー
定価 1,344円(税込)
2004/2
ISBN-4916199588
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
古幡 瑞穂
評価:C
新刊採点を始めて以来、課題図書になっていなかったら絶対読まなかっただろうなという作品にいくつもあいましたが、この本はその筆頭です。サイバーでパンクな感じな本の作りと内容。間違いなく手にとらなかったでしょうし、読んでいても途中頭が痛くなったりして放棄しそうになったこと数回。でも最後まで読み通してみると考えることと感じることがいくつもありました。食わず嫌いはいけませんね。
性も体も自由に取換えられ、死からも開放されて享楽だけを味わっていられるのに主人公たちはなぜか倦んでいます。ものは全然異質だけど、彼らが身を浸す快楽からは『ドリアン・グレイの肖像』的耽美さを感じます。それが極彩色で迫ってくるからなかなかの迫力でした。うんざりするくらいたっぷりな退廃感を味わいながら到達したエンディングは、意外と奇をてらっていなくて生命力を感じるものです。あぁふつうの世界に帰ってこられて良かった…
松井 ゆかり
評価:B
学生時代のお金のない時分なかなか本を買えず、代わりに書店で無料で入手できる文庫目録をよく読んでいた(バブル期に女子大生だったんだがな、私…)。ハヤカワ文庫の目録で、私はタニス・リーの名を知った。彼女の著作「闇の公子」をオールタイムのベスト1に挙げるSFファンも多いと聞く。
目録でしか知らなかったタニス・リーの著書を読むのはこれが初めてである。読み始めてしばらくは、機械化された都市、食事代わりの錠剤、純粋な娯楽としての性行為といったアイテムから「かなりベタな展開?」という印象を受けたのだが(いや、考えようによっては全編ベタとも言えるが)、次第に主人公ウーマの“怒れる若者”ぶりに惹き付けられた。
ただ、やっぱり自殺というのに抵抗があるなあ(この小説における未来では、人間は好みに応じて自分の体を作り変えることができる。いったん作り変えたら一定期間その体のままでいなければならないという規則が一応ある。しかし、飽きっぽい若者たちはすぐまた新しい体を手に入れたがり、自殺という行為によってそれが可能になるのだ)。でもそういった要素を差し引いても、希望を感じられる結末だと思いました。
三浦 英崇
評価:C
ドラえもんは、のび太の懇願を毎回聞き入れ、便利な道具を出してやることで、彼をスポイルしてしまっているのではないか、というのが、我々の仲間内での共通見解です。もちろん、便利な道具をしょうもない目的に使う結果、のび太自身に必ずツケが返ってくるところが、あのマンガのいいところですが。
さて、この作品。性も、容姿も、生死すら思いのまま。労働はすべてロボットが肩代わりし、人間がどんなに無茶をしても、ロボットが万全のフォローをしてくれる未来社会。いわば、無数のドラえもんが人類をのび太くんにしてしまっている世界です。そんな中、「のび太なんて嫌ーーーっ」と言わんばかりに、世界の常識を覆そうとし続ける主人公の戦い。
「のび太であること」がいわば人間としての最低条件である社会の中で、自らの手で生きようとする人間であろうとすることが、いかに困難か。究極の便利さの裏にある、底知れぬ暗黒を見たような気がしました。