『DRAGONBUSTER 01』

DRAGONBUSTER 01
  1. デカルトの密室
  2. どちらでもいい
  3. ちなつのハワイ
  4. 凍える海 極寒を24ヶ月間生き抜いた男たち
  5. DRAGONBUSTER 01
  6. 昭和電車少年
  7. 子どもたちは夜と遊ぶ(上・下)
岩崎智子

評価:星3つ

王の一族とはいえ十八番目の娘で、周囲から期待も注目もされていない月華(ベルカ)。腕は立つが、青い目をしているため差別されている若者・涼孤(ジャンゴ)。月華には、財産も、面倒を見てくれる者もいるが、その身分ゆえに自由に行動が出来ない。涼孤には財産もなく天涯孤独だが、自由に町を歩ける。そして二人とも、剣術には真剣。お互いの持ってないものが相手にはあり、お互いが惹かれているものが同じ。ほうら、二人が恋に落ちる条件が揃った!でもまだ本作では、ラブラブにはほど遠い。男の子より女の子の方が早熟だから、月華がいくぶん意識している感じではあるけれど。お互いの境遇をまだ知らないから、これから関係がどれだけ変わるかは未知数。大人っぽい姐さんタイプの女性、腕自慢の相棒、若い頃は凄腕だった姫の守役など、傍役達も、それぞれの背景がわからない。まだまだ隠し球がありそう。「次の巻でラスト」らしいので、もどかしい思いは、そこで解消されるだろう。ところで、「ジャンゴ」という名はマカロニ・ウェスタン『続・荒野の用人棒』のフランコ・ネロ演じた同名の主人公と関係が?

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佐々木康彦

評価:星3つ

 普段は冴えない道場の下働きの青年涼孤(ジャンゴ)。その実体は恐るべし剣の達人。人知れず剣を振るう彼の姿を偶然目撃した卯王朝、第十八皇女月華(ベルカ)。そして歴史から抹殺された67年前の事件の真相は?と男の子的には非常に興味をそそられる内容なのですが、本巻ではその謎がほとんど明らかになっておらず、次巻とあわせてひとつの物語なので、本巻だけを読んで評価するのはちょっと難しいです。本巻は面白かったですけど、次巻で全貌が見えた途端に「何じゃ、そら」ってなるかも知れませんしね。しかし、読みやすく語彙も豊富な文章で、設定も好く、次巻ではバトルが始まるとくれば面白くならないはずがなく、続きの次巻はもちろん買いですし、「龍盤七朝」シリーズ、要注目です。読了後は、作中で芝居を途中で切り上げた辻芝居の一座に、「話はこれからではないか!そんな中途半端なところでやめるなあっ!」と言った月華の気持ちになりました。

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島村真理

評価:星2つ

 時は卯王朝、皇女の月華(ベルカ)はおてんば娘、だいたい、第18皇女ということで、それほど注目されていない。でも、怒ると地団駄踏みながらぐるぐる回る癖で宮廷内では有名だ。
 ある日、月華は屋敷を抜け出した先で双剣を持つ涼孤(ジャンゴ)と出会う。彼に魅せられた月華は、早速剣を習い始め、涼孤に対決を求めて追いかけまわすことになる。
 伝説の剣、過去の凄惨な戦いと殺戮の乙女。これからどうなるのかと、おもしろくなってきたところで「つづく」となる。「01」ですから。そういう悔しさと期待を込めての★2つ。
 月華の秘めたる才能(がありそうなとこ)と、涼孤や珠会(シュア)、連空(デクー)がやがて仲間になって何かをするのだろうなと思わせるところ、中国風のファンタジーぽい雰囲気で、小野不由美の「十二国記」を彷彿とさせるし、アニメやゲームの冒険物語みたい。オモローな条件は十分そろってるようです。

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福井雅子

評価:星2つ

 この本は龍盤七朝シリーズの第一弾という位置づけで、ストーリーが動き出す直前で終わってしまうような印象を受け、ストーリー展開の面白さという視点は抜きにしての評価になってしまった。物語の背景の設定や人物の設定は悪くないと思うのだが、その説明に一冊かけたわりには、やや書き込みが浅いように感じた。まだストーリーは大きく動き出していないが、何かが起こりそうな気配は十分に伝わり、続編が気になる。これで人物をもっと深く掘り下げて書き込んであれば、人物の魅力に引きずられて、続編を予約しに今すぐ書店に走ることになるのだが……。
 剣をめぐる物語を和風ではなく中華風のファンタジーで描いたというのも、面白いと思った。

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余湖明日香

評価:星4つ

異世界中華風ファンタジー。十二国記も彩雲国物語も大好きなので、わくわくしながら読んだ。
まだ第一巻ということで、物語が動き出す前の、背景や登場人物の準備段階といった印象。第二巻を読んでみないとまだなんともいえないけれど、ひと癖もふた癖もある登場人物たちのやり取りが楽しい。
こういったファンタジーでは、いかに世界観が整っていて奥行き深く存在しているかが私は楽しみになるのだが、作中に出てくる芝居や、遊びなどが効果的に使われていて、入り込みやすい。実際にどこか中国の史実から元ネタを取ったのではないかと思ってしまった。
電撃文庫を久々に買ったら、(そういえば最後に買ったのも秋山瑞人作品でした)折込の新刊案内のチラシのボリュームがものすごくなっていた。このメディアミックス作品群、すごいなあ。

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